このまま「社内ニート」で居続けていいのかな?
時間を潰しているだけでお給料を貰えるから「おいしい」のは確かだけど、何のスキルも身に付かないまま過ごすのは、さすがに不安だな…
「社内ニート」とは、職場に出勤しながらも仕事が与えられていない「社内で失業状態の人」を指します。
社内ニートは昔「窓際族」とも言われましたが、定年まで会社にしがみついていれば働かなくても給料が貰えるので、ある意味「おいしい立場」です。
僕も一時期、営業成績の低迷から会社に見放され「社内ニート」の状態になりましたが、「このままでは野垂れ死にする」という強い危機感を感じ、一念発起。
社内ニートを脱出するため、半年間に渡り2つのことを徹底的に行なった結果、翌年には営業成績トップに返り咲くことができました。
それは誰でも今すぐ始められる、簡単なことです。
「正直しんどい…」社内ニートのままでいることの危険性
「社内ニートのまま会社に居続ければ、給料が貰えるから安心じゃん!」そう思う方がいるかもしれませんが、果たして本当にそうでしょうか?
終身雇用制度は終焉に近付いている
以前「終身雇用制度」に守られていた時代であれば、僕たち労働者は社内ニートや窓際族であろうと、定年まで在籍し続けることは可能だったでしょう。
しかし、終身雇用制度には「終わり」の時代が近づいて来ています。
2019年、トヨタ自動車は次のような発表を行ないました。
この発表が何を言わんとしているかは、勘のいい方はお気付きかもしれません。
中途採用の割合を全社員の5割にするということは、新卒で生き残れる人も5割ということ。これは「実力のない人には去ってもらう」というメッセージであり、世界的大企業であるトヨタ自動車が「終身雇用の終焉」を宣言した瞬間でした。
時価総額が20兆円を越える世界でもトップランカーの企業が出したこの発表は、国内で大きな衝撃を与えました。
将来への不安
僕が働いていたのはトヨタの発表よりも前でしたが、この時すでに「将来への危機感」は持っていました。
当時は営業職でしたが、営業成績の悪さと仕事のやる気の無さが原因で「営業事務」に転籍。電話応対や営業の補助的な役割がメインで、営業に比べると仕事はほとんどない社内ニート状態です。基本給もボーナスも下がり、年収ベースで100万円は下がりました。
年収が下がってしまったことはもちろん大打撃でしたが、それよりも不安だったのが「将来の自分」です。営業として結果も残せず、社内ニートになったことで「いつリストラ対象になるのか?」という心配事が頭から離れなくなりました。
そこで僕は一念発起し、社内ニートを脱出する方法を模索し始めたんです。それを半年間集中して行い、翌年にはトップ営業マンに返り咲きました。
社内ニートから脱出するためにやった2つのこと
考えた結果、自分にとって「社内ニートを脱出する方法」は、再び営業に返り咲き数字で結果を出すことでした。そうすることで社内に再び自分の居場所ができ、認めてもらえます。
僕が社内ニートを脱出するためにやったのは、次の2つです。
- 周りと差別化するスキルを身に付ける
- 職場&顧客の信頼を勝ち取る
1つずつ詳しく説明しますね。
周りと差別化するスキルを身に付ける
社内ニートから脱出するには営業として結果を出すことだったので、「営業にはどのようなスキルが必要か?」を考えました。
そのためにやったことが、本を読むことでした。
営業マンとしてのビジネスマナーの本から、マーケティング、心理学、雑談の上達法まで、ありとあらゆる本を読みました。
本を読むことで発見できたことが2つありました。それは「これまで営業は『センス』だと勘違いをしていた」ということと、「同僚の営業マンでも知らないことが多い」ということです。
恥ずかしながら、営業は生まれ持った人柄やトーク力などの「センス」が全てだと思っていました。「あいつは元々喋るのが上手だから」「お客さんから可愛がられる性格だもんな…」そんな同僚をいつも羨ましく思っていました。今となっては「よくそれで営業やってたな」と赤面する思いですが、営業にはちゃんとした「方法論」があります。その方法さえ知れば、誰でも売れるということがわかった時は、目からウロコを通り越して目ん玉が落っこちそうなくらいでした(笑)。
そして、意外と同僚の営業マンも「センス」に頼った営業や間違った方法で営業をしているのに気が付きました。ゴリ押しのセールストークで何度も頭を下げ、月末や決算前に数字を上げる方法こそ正しい。そんな営業マンばかりだったんですね。
本を通して「これならやれるかも」という力がみなぎり、「(ライバルに)勝てる」という確信に近い自信も芽生えたのがわかりました。
職場&顧客の信頼を勝ち取る
社内ニートは会社から信頼を失っている状態ですから、取り戻す必要があります。
職場の信頼を勝ち取ることで社内ニートを脱出する道が開けますが、正直この作業が一番辛くしんどいものでした。
信頼を勝ち取るまでに行なったことは、とにかく相手に与え続けることです。同僚に積極的に声を掛け、コピーでも見積もりでも何でも引き受けました。顧客に対しても同様で、電話が掛かってくれば率先して対応するようにしました。
まわりから見ればかなり卑屈な存在だったに違いありませんが、社内ニートから脱出するためには方法は厭いませんでした。
後から購入したGVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代という書籍を読んで確信をしましたが、人から信頼してもらうためには「僕を信頼して下さい」という自分本位の考え方(本の中では”taker”と言う)では逆効果です。常に自分から与え続けること(”giver”)こそが信頼を勝ち取る唯一の方法です。
当時は本の存在を知らずにやっていたことですが、「間違っていなかったんだ」と実感しました。
最後に
社内ニートのままでこの先を生きていくのは、かなり厳しい時代に突入したのは間違いありません。トヨタ自動車が改革に乗り出したことで、他の大企業でも「右へ倣(なら)え」で同調していくことは、容易に予想できるからです。
僕と同じように社内ニートに危機感を持ち、脱出をしたいのであれば今日お話したことが皆さんの力やヒントになれば幸いです。
難しいことはなく、基本スタンスは「今いる会社でやれることを精一杯やること」です。
とはいえ、失った信頼や評価を取り戻すには時間が必要ですし、保障もありません。
なのでスキルアップや信頼回復の努力と平行して「いつ辞めてもいい準備」はしておくことをおすすめします。一見すると矛盾する話かも知れませんが、「保険」を掛けておくということです。
具体的には転職サイトで求人を集めておき、最悪の事態に備えます。
上手く社内ニートから脱出できれば、今の会社でさらなるステップアップを目指せますし、最悪失敗しても転職することで新天地で頑張ればいいだけ。それまでに行なってきた努力は、きっと次の職場でも華が咲くでしょう。
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