AI時代を勝ち抜く希少人材になるために必要なこと

コラム

多くの労働力がAIやロボットに置き換わろうとしているこれからの時代、私たちはどのような形で市場価値を提供し、生き残りを図るべきなのでしょうか。

人は情報収集で完結する「インプット型」と新しい価値を想像する「アウトプット型」に分けられ、AIが隆盛となるこれからの時代を生き抜くにはアウトプットの力を磨いていく必要がりあります。

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人材は「インプット型」と「アウトプット型」に分けられる

社会で働く人は「インプット型」と「アウトプット型」の2種類に分けることができます。

インプット型人材の特徴

インプット型の人材とは情報収集を収集して、その範囲内で行動が完結するタイプです。

  • 参考書で学ぶ
  • 定期テストのために勉強する
  • 決められた仕事をこなす

インプットという言葉を聞くと、キーボードを使ってコンピューターにカチカチと入力していく作業を思い浮かべる方も多いでしょう。

コンピューターに打ち込むように知識やノウハウを脳に収集する作業をインプットと呼びます。

インプット型人材は得た知識や技術の範囲内でのみ仕事をし、枠外に出ることはありません。

決められた作業を淡々とこなす工場の作業や経理に従事している人などがそうです。

アウトプット型人材の特徴

対してアウトプット型の人材は、インプットした知識を体系的に組み立て、新しいものを創造するタイプです。

企業で企画を立案したり戦略を立てる能力を「コンセプチュアルスキル」と言いますが、これもアウトプットのひとつです。ビジネスやマーケットに関する基礎知識をフル動員して、現状を打破するのにマッチした案を練るわけです。

インプットした知識をそのまま表に出すことをアウトプットだと思っている人がいますが、これは間違いです。

ビジネスシーンでも得た知識をテンプレのように当てはめても上手く行かないケースがほとんどで、適宜アレンジや修正を加えなければなりません。

以下の行程を経なければ正しいアウトプットとは言えません。

  1. 知識をインプットする
  2. 情報を整理する
  3. 仮説を立てたり体系的に紡いでいく
  4. 3の結論を自分の言葉で発信する

上記行程を経ていないのであればただのコピペに過ぎません。

SNS上で多くの反響を集めるインフルエンサーの言葉がなぜあれだけ共感を集めるのかというと、自分の言葉で発信をしているからです。

彼らは膨大な量の情報を収集し、仮説を立て、自分なりの結論を出して発言しているからこそ多くの人に共感されるわけです。

もしも本に書いてある内容をそのまま呟いても、読者には薄っぺらい印象しかあたえないでしょう。

本や新聞でたくさんの情報をインプットすれば、コップから水が溢れ出るように自動的にアウトプットできるかと言えば、そうではありません。

日頃からアウトプットを意識し訓練を積まなければいけません。

インプット型はAIに仕事を奪われる時代に

情報収集で完結するインプット型人材は、これからAIに仕事を奪われる可能性が高いです。

情報を集めたり処理したりするのはコンピューターが一番得意とすることですからね。

かつて物を作るとき、人は「作り方」のノウハウを覚えて実践してきました。

AIの技術が進んだ現代、「やり方を覚えて実行する」という単純な作業はロボットに置き換わりつつあります。

コンビニでは試験的に無人店舗が導入され始めていますね。AIがカメラを介して店舗を監視し、お会計だけでなく在庫管理から商品の発注まですべてをコンピューターが行なっています。

今後自動運転技術が進めば、鉄道やバスなどの公共交通機関の運転もAIが担うことになるでしょう。実際モノレールではすでに無人化が導入されています。

「ググればわかる」がインプット型を量産

AIが隆盛になるこれからの時代、インプット型の仕事は奪われ、アウトプットができる人こそ希少人材になり市場価値が高まるのは確かです

給与格差はアウトプットの差と言っても過言ではないです。

そんな時代の流れに逆行するようにインプット型の人材が量産されています。

今はスマホで調べれば何だって答えが見つかる時代です。「○○とは?」と検索すれば、5年も修行しなければ身に付かないような料理の作り方までヒットします。

「聞く前にググれ」という言葉がありますが、あまりにも簡単に情報や答えが手に入るようになってから、インプット型が量産されているような気がしてなりません。今の若い人たちはSNSで検索する時代なので「ググる」という言葉も時代遅れになっていくのかもしれませんね。

不自由さや不便さはアウトプットの原動力になります。不自由さを解決するために基礎となる知識を組み立てなおし、仮説して検証をしてみるという試行錯誤がアウトプットの姿です。

「ググればわかる」のは便利な反面、これからの時代を生き抜くために必要不可欠なアウトプットの機会を奪っているのです。

AI時代に勝ち残るアウトプット力を鍛えるには

AIやロボットが仕事の中心を担うであろう今後は、アウトプット型こそ求められる人材です。

AIは情報の蓄積や処理は得意ですが、体系的に組み立てたり仮説を立てたりするのはまだまだ苦手のようです。

ちょっとパン屋さんの話をしましょう。

パン職人は通常、何年にも及ぶパン修行で生地のこね方や発酵方法、焼き方をマスターします。

単にパンを作るという行程ならAIやロボットでも真似することは可能でしょう。どこにでも売っているようなパンを作るだけなら、AIで量産するのは効率的です。

しかしAIやロボットでは真似することができないことがあります。

それは新しいパンのメニューを創作したり、お店独自の味を出すことです。

長年生き残っている街のパン屋さんを観察するとどこもお店独自の味やメニューがあります。

「オリジナリティ」という希少な市場価値を提供することがアウトプットの醍醐味です。

  1. パンの作り方をインプットする
  2. 情報を整理する
  3. 「こんなパンだと流行るのでは」という仮説を立てる
  4. 実際に作って販売する

多くのファンを獲得しているパン屋さんは、漏れなく正しいアウトプットを繰り返しているのです。

これからAIが主体となっていく時代、希少人材として勝ち抜くには正しいアウトプットを身に付けることが大切です。

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